しつけとは・・・
新しい家族がやってきました。その家族との理想の生活を思い描いてみて下さい。
一緒にキャンプに行きたいですか? 一日の仕事が終わってホッとする時、隣でうとうとしていて欲しいですか?
今、新しい家族は何も知らない幼いイヌです。
人間社会の中でかけがえのないパートーナーになるためには、いろいろなルールを教えてあげなければなりません。
教育せずに、こんなはずじゃなかった、とイヌを怒るのはフェアではありません。
イヌにとって生後3~4ヶ月までは、社会化の時期といわれ、この時期の体験は一生に影響を及ぼします。また、一度覚えてしまった悪い習慣を修正するのは、良い習慣を教えることの何倍もの努力が必要です。
しばらくの間は、仔イヌのために可能な限りの時間を割いて下さい。この先のパートーナーとのバラ色の生活を思えば、ゴルフや、ショッピングを諦めることは、ささいな代償でしかないと思います。
しつけのポイント
- イヌが正しく理解できるような教え方をすること。よくあることですが、一生懸命しつけているつもりが、問題は悪化するばかり。
どうして欲しいかが正しく伝わるような方法をとらなければ、逆効果です。 - 叱ることよりも、ほめることの方が簡単で効果的です。
そのために、初めから悪い習慣をつけない、叱らなければならない状況をつくらないことが肝心です。 - 体罰はお勧めしません。いけないことではありませんが、効果的に使うにはいくつもの条件を満たさなければなりません。
実際問題、この条件をクリア出来るのは熟練した専門家くらいです。使い方を間違えた体罰は重大な問題行動の原因となることがしばしばです。 - イヌの行動はちょっとしたきっかけで良い方にも、悪い方にも常に変化します。覚えたことも忘れてしまいます。
出来たからと安心しないで、しつけは一生を通じて続けなければなりません。 - では何を教えたら良いのでしょう?
その子の環境や身体の大きさなどによって覚えなければいけないことは違うでしょうが、どの子にも共通する必須科目は次のことです。
社会化:いろいろな人、イヌ、場所などに慣らす。
咬ませない:どんな状況、原因でも人を咬むことはいけないことです。
わがままは許さない:わがままは通らないこと、がまんすることを教える。
トイレトレーニング:飼い主さんが希望する場所でトイレをさせる。
オスワリ(フセ)・マテを教える:どんな状況でもこの指示に従えることを目標にして下さい。
人間が十人十色であるように、イヌにも個性があります。
覚えの早い子もいれば、遅い子もいます。 繊細な子も、おおらかな子もいます。マニュアル通りにいかないのは当たり前です。
飼い主さんの不安や苛立ちは、私達の想像以上にイヌの心を傷つけます。
しつけに一番必要なのは、愛情と、根気と、おおらかな気持でしょう。
イヌにとって飼い主さんは、どんなときでも信頼できる、大好きな保護者であって下さい。 では、バラ色の明日に向かってGO!