避妊・去勢手術ってどんなふうに行われるの?

” 待合室で別れてからうちの子に何がおこるのでしょう?” 去勢避妊手術の基本的な流れをご説明します。
(身体の状態には個体差があります。時間等につきましてはあくまでも目安とお考え下さい)


■ 手術前
手術予定日からさかのぼって1週間以内に術前検査を受けていただきます。

■ 前日
夜11時以降は絶飲絶食です。

■ AM 9:30
ご来院。変わったことがないか、絶飲絶食が守られたかをお伺いして問題がなければ入院室に入ります。

■ AM 10:00~11:00
視診・聴診・触診の後、点滴ラインを確保します
(前肢に留置針を入れてテーピングします。手術中に異変が起きた場合、即座に静脈に薬剤を流すための用意です)
必要な子は直ちに点滴を開始します。

■ AM 11:30
鎮静剤を皮下注射します。個体差がありますが、周囲に対しての反応が鈍くなり、不安・恐怖心も薄らぎます。

■ PM 0:00
麻酔薬を静脈注射します。1~2分で眠ります。ここからは本人の意識・感覚はありません。完全に目が覚めたら入院室の なかということになります。
生体モニターをとりつけます。手術が終わり、麻酔が覚め始めるまで、心拍数・血圧・呼吸数・体温・動脈・血中の酸
素飽和量・呼気炭酸ガス濃度などをモニタリングします。
素飽和量・呼気炭酸ガス濃度などをモニタリングします。
抗生剤・鎮痛剤を皮下注射します。(鎮痛剤はおよそ24時間効果が持続します) 気管チューブをいれ吸入麻酔薬を流し始めます。
尿が貯まっているようであれば、膀胱を傷つけないようにカテーターを使い採尿します。
同時に別のスタッフが手術部位、その周辺の毛をバリカン、剃刀で剃り、無毛となった手術野の消毒を行います。
これ以後、手術部位は滅菌状態になりますから、使用する器具等はすべて滅菌済みのもののみが使われます。
術者は消毒薬による数回の手洗いの後、滅菌した手術着・手袋を身につけ手術にのぞみます。誤って未滅菌のものが触れて しまったらもう一度消毒のやり直しです。

■ PM 0:30
手術開始。執刀医、麻酔、全身状態の監視者、外回りの看護師で手術を行います。(大型犬の場合、全身状態に問題がある子の場合はスタッフを増やすことがあります)。

  • メス犬・猫 - 開腹後、子宮を吊り出し、卵巣と子宮を摘出します。
    腹腔内に出血のないことを確認し、生理食塩水・抗生物質で腹腔内を洗浄した後、縫合にはいります。
    縫合はまず腹壁を閉じます。次に組織を埋没縫合といわれる手法で細かく縫い合わせていきます。
    最後に、術後の腫れを計算にいれ皮膚を緩めに縫って終了です。皆さんが目になさるのは、この最後の皮膚の縫合ですから。万一、この糸が外れたからといっていきなりお腹の中が見えてしまうことはありません。
  • オス犬 - ペニス付け根の皮膚を切開し、精巣を引き出し摘出します。皮膚の切開部を縫合します。
  • オス猫 - 陰嚢(タマを包んでいる袋)の皮膚を切開し、精巣を摘出します。
切開から、縫合の終了まではおよそメスで20~60分、オスで15~30分くらいです。
潜在睾丸の手術の場合は術式、時間が上記とは異なります。
吸入麻酔薬の投与を中止し酸素に切り替えます。しばらく酸素をながし、麻酔から覚め始めたら気管チューブをぬき、生体監視モニターをはずします。問題なく麻酔から覚めつつあることが確認できたら入院室にもどります。必要に応じ、点滴、保温をしながら状態を見ていきます。通常ですとおよそ10~30分で、自力で立ち上がれるようになります。

■ PM 6:30 お迎え!です。